GF e-side
純情エゴイストへの愛を散らかし中。
2008'05.25.Sun
ヒロさんが、また本雪崩を起こした。
一体何回目だろう。新居に越して、しばらくはすっきりしてたヒロさんの部屋が、気付いたら本だらけになっていた。本棚は既にいっぱいで、入りきらない本が無造作に床に積まれていて、更にその上に積んだりするから雪崩が起こる。
(本が好きな割には、結構扱いがぞんざいなんだよな)
一体何回目だろう。新居に越して、しばらくはすっきりしてたヒロさんの部屋が、気付いたら本だらけになっていた。本棚は既にいっぱいで、入りきらない本が無造作に床に積まれていて、更にその上に積んだりするから雪崩が起こる。
(本が好きな割には、結構扱いがぞんざいなんだよな)
二人で散らばった本を片付けながら考える。そう言えば、ヒロさんに本を投げつけられたのも一回や二回ではない。辞典を投げつけられた事もあったっけ。あれは痛かった…。
大事な物のはずなのに、扱いが乱暴。
この本達と自分の境遇を重ねてしまう。自分は、ヒロさんの大事な物の中に入っていると思うのだけど、結構乱暴に扱われていると思うのは被害妄想ではないはずだ。
「ヒロさん…」
「なんだー?」
本を拾うのに夢中なヒロさんはこっちに顔を向けてもくれない。
「…大事なものは、もっと大切に扱った方がいいと思いますよ」
自然と言い方が恨みがましくなってしまう。本の事を言っているのか、自分の事を言っているのか、自分自身でも分からない。多分両方なんだろう。
「んー?しかしな…」
本を拾っていた手を止めて俺の方を向くヒロさん。
「大事だからこそ、手の届く所に置いておきたいんだよ」
俺はお手軽だ。
ヒロさんに関してはお手軽過ぎる程だという自覚はあったけど、ここまでとは思わなかった。
ヒロさんは多分(というか絶対)本の話をしているのに、勝手に本と自分を重ねていた俺は、まるでヒロさんが俺を大事だと言ってくれているかのように変換して、幸せな気持ちになってしまう。
「…な、なんだよ?」
感激してしまって、ヒロさんを見つめる俺の視線に気付いたヒロさんが体を引く。
「俺も、ヒロさんが大事だから、ずっと一緒にいたいです」
「…野分。相変わらず脈絡を無視して話を展開するのはヤメロ…」
「ヒロさんが大事なものの話をしたから、俺も、俺の大事なものの話をしただけです」
俺の、一番大事なヒロさん。
時に乱暴だったり、意地悪だったりするけど、俺は一生、あなたを大切にします。
Fin.
--
ヒロさんって本が大好きな割りには、崩したり投げたり水浸しにしたり結構乱暴に扱うよなー、と思った事から思いついた話です。野分の事も大好きなのに、殴ったり踵落とししたり本を投げつけたり、基本的に乱暴なんですよね(笑)。
大事な物のはずなのに、扱いが乱暴。
この本達と自分の境遇を重ねてしまう。自分は、ヒロさんの大事な物の中に入っていると思うのだけど、結構乱暴に扱われていると思うのは被害妄想ではないはずだ。
「ヒロさん…」
「なんだー?」
本を拾うのに夢中なヒロさんはこっちに顔を向けてもくれない。
「…大事なものは、もっと大切に扱った方がいいと思いますよ」
自然と言い方が恨みがましくなってしまう。本の事を言っているのか、自分の事を言っているのか、自分自身でも分からない。多分両方なんだろう。
「んー?しかしな…」
本を拾っていた手を止めて俺の方を向くヒロさん。
「大事だからこそ、手の届く所に置いておきたいんだよ」
俺はお手軽だ。
ヒロさんに関してはお手軽過ぎる程だという自覚はあったけど、ここまでとは思わなかった。
ヒロさんは多分(というか絶対)本の話をしているのに、勝手に本と自分を重ねていた俺は、まるでヒロさんが俺を大事だと言ってくれているかのように変換して、幸せな気持ちになってしまう。
「…な、なんだよ?」
感激してしまって、ヒロさんを見つめる俺の視線に気付いたヒロさんが体を引く。
「俺も、ヒロさんが大事だから、ずっと一緒にいたいです」
「…野分。相変わらず脈絡を無視して話を展開するのはヤメロ…」
「ヒロさんが大事なものの話をしたから、俺も、俺の大事なものの話をしただけです」
俺の、一番大事なヒロさん。
時に乱暴だったり、意地悪だったりするけど、俺は一生、あなたを大切にします。
Fin.
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ヒロさんって本が大好きな割りには、崩したり投げたり水浸しにしたり結構乱暴に扱うよなー、と思った事から思いついた話です。野分の事も大好きなのに、殴ったり踵落とししたり本を投げつけたり、基本的に乱暴なんですよね(笑)。
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